保険適用の白い歯（CAD/CAM冠など）
- 歯型を取る必要がなく、負担が少ない
- 歯を削る量を少なくすることができる
- 歯の自然な色調を再現できる
- 治療にかかる期間を短くできる
- 金属を使用しないので、金属アレルギーの心配がない
- 長期の使用で変色することがある
- むし歯の大きさや深さによっては修復が難しい場合がある
- 中身が金属のため強度が高い
- 金属が使われているため、金属アレルギーの可能性がある方は使用できない
- 汚れが付きやすく、年月が経つと変色する
- 保険制度では、奥歯には使用できない
- 色が白く、見た目に問題がない
- 金属を使用しないので、金属アレルギーの心配がない
- セラミックや金属に比べて強度が劣るため、割れたり欠けたりする可能性がある
- 接着しにくいため、セラミックに比べて被せ物、詰め物が外れてしまうことがある
- 色が白く、見た目に問題がない
- 金属を使用しないので、金属アレルギーの心配がない
- セラミックや金属に比べて強度が劣るため、割れたりする可能性がある
- 強度を保つために歯を沢山削らなくてはいけない
- 適応できる症例が非常に限られている
- 第二小臼歯(5番目の歯)が無いケースで、その前後の歯の支えがしっかりしていること
- 第二大臼歯(7番目の歯)が上下左右4本揃っていて、しっかり咬み合っていること
- 両隣の支えになる歯は、原則神経の無い歯であること
- 咬む力が強すぎない、歯ぎしりなどが無いこと
「銀歯を白くしたいけれど…」
「保険内で治療したいけれど、金属アレルギーが心配…」
従来の保険診療では、むし歯などの治療で被せ物をした場合、前歯以外であれば銀歯しか選択肢はありませんでした。 ですが近年では、歯科材料の進歩により、保険診療でも白い歯を入れることができるケースが増えており、現在では、条件はありますが、一番奥の歯を除いて保険制度で白い歯を入れられるようになってきています。
こちらのページでは、現在の保険制度でどこまで白い歯にできるのかなどをご紹介していきたいと思います。
コンポジットレジン(CR)
コンポジットレジン(CR)とは、セラミック粒子と合成樹脂を混ぜ合わせた白いプラスチック素材のことです。
もともとはペースト状の白い樹脂ですが、歯に詰めたあとに特殊な光を照射すると固まる性質があるため、多種多様な歯の形状に合わせて修復でき、また色調も天然歯に近いため、治療後の見た目も自然な仕上がりになります。
歯に直接詰めてそのまま固めるため型どりの必要がなく、歯を削る量も最小限で済みますので、患者さまの負担も抑えることができます。
また金属を使わないため、金属アレルギーの不安のある方でも安心して治療を受けることができます。
【メリット】
【デメリット】
適用範囲
保険診療での適用範囲に制限はありません（すべての歯に適用できます）。
ですが、コンポジットレジン(CR)はプラスチック素材で強度があまり高くないため、強い力の加わる奥歯などでは欠けたり割れたりすることがあります。
また、同じく強度の問題から、深いむし歯や大きなむし歯の場合には対応できない可能性があります
費用
1,000～2,000円程度
※費用は保険診療を行った3割負担の方の場合です。
※金額はその部位の治療費用であり、その他の費用は含まれておりません。
※標準的な治療の目安であり、お口の状況により変わります。
硬質レジン前装冠
硬質レジン前装冠は、金属のフレームにレジンという白いプラスチック樹脂を張り付けて作られたもので、前歯に用いた場合は保険制度適用になります。中身が金属ですので強度が高く、強いかみ合わせにも耐えることが出来ます。
しかしながら、金属が使われているため、金属アレルギーのある方には使用できません。
また、白い部分はプラスチックのため、汚れが付きやすく、年月が経つと変色したりします。
【メリット】
【デメリット】
適用範囲
保険制度では、上下の前歯6本のみです。（奥歯へ使用する場合は保険が適用されません）
費用
8,000円程度
※費用は保険診療を行った3割負担の方の場合です。
※金額はその部位の治療費用であり、その他の費用は含まれておりません。
※標準的な治療の目安であり、お口の状況により変わります。
CAD/CAM冠・CAD/CAMインレー
CAD/CAMとは、設計や加工の一部をコンピュータの機器に置き換えるシステムです。
CAD/CAM冠・CAD/CAMインレーとは、歯の模型をスキャンしたデータをコンピュータに入力し、レジンブロックを機械によって歯の形に削りだしたものです。
金属を使用しないため金属アレルギーの心配もありません。
CAD/CAM冠は現在、条件付きではありますが、一番奥の歯以外は全ての歯に適用できるようになりました。
また現在、CAD/CAMインレーも条件付きではありますが、保険制度が適用できるようになりました。
材料にはレジンブロックを使用しているため、銀歯やセラミックなどと比べると強度はどうしても劣ってしまいますが、保険制度で白い歯を入れることが出来るのは大きな魅力といえるでしょう。
【メリット】
【デメリット】
適用範囲（CAD/CAM冠の場合）
5番目までの歯は、すべて保険制度適用になります。
6番目の歯は7番目の歯が上下左右4本残っていれば保険制度適用になります。
金属アレルギーの方は全ての歯が保険制度適用になります。
6・7番の場合は、金属アレルギーを証明する医師の診断書が必要となります。
費用
6,000円程度
※費用は保険診療を行った3割負担の方の場合です。
※金額はその部位の治療費用であり、その他の費用は含まれておりません。
※標準的な治療の目安であり、お口の状況により変わります。
適用範囲（CAD/CAMインレーの場合）
4・5番目の歯が保険制度適用になります。
6番目の歯は7番目の歯が上下左右4本残っていれば保険制度適用になります。
金属アレルギーの方は4・5・6・7番目の歯が保険制度適用になります。
6・7番の場合は、金属アレルギーを証明する医師の診断書が必要となります。
費用
4,000円程度
※費用は保険診療を行った3割負担の方の場合です。
※金額はその部位の治療費用であり、その他の費用は含まれておりません。
※標準的な治療の目安であり、お口の状況により変わります。
PEEK冠
PEEK冠とは、CAD/CAM冠同様、CAD/CAMシステムを用いてブロックを歯の形に削りだしたものです。
CAD/CAM冠との違いはブロックの材料による違いで、PEEK冠に使用されるブロックの材料はCAD/CAM冠で使用されていたハイブリッドセラミックスの材料よりも、より耐熱性や生体親和性に優れているため、強い力のかかる奥歯でも適用が可能となりました。
PEEK冠は今まで保険適応外だった「第二大臼歯（7番）」や「第三大臼歯（親知らず・智歯（8番））」も条件なしで、保険制度内で作成することが出来ます。
適用範囲
6番・7番・8番目の歯が保険制度適用になります。
残っている歯の数や金属アレルギーの有無などの条件はありません。
費用
6,000円程度
※費用は保険診療を行った3割負担の方の場合です。
※金額はその部位の治療費用であり、その他の費用は含まれておりません。
※標準的な治療の目安であり、お口の状況により変わります。
ブリッジの場合
ブリッジの場合、従来までは保険制度が適用されるのは「硬質レジン前装冠」か、「金属」のみでした。
硬質レジン前装冠の保険制度適用は前歯のみですので、上下の前歯6本以外は銀歯しか選択肢はありませんでしたが、「高強度硬質レジンブリッジ」が保険制度適用になったことで、白い歯にできる適用範囲が広がりました。
高強度硬質レジンブリッジは比較的強度も強く、また金属を使用しないため、金属アレルギーの方でも安心して使えます。
ですが、適用条件も厳しいことから、あまり普及はしていないのが現状です。
ご自身のケースが適用できるかどうか、まずはご相談いただければと思います。
【メリット】
【デメリット】
適用範囲
高強度硬質レジンブリッジの保険適用ができるのは第二小臼歯(前から5番目の歯)のみで、適用には下記の条件を満たす必要があります。
適用条件
金属アレルギー患者については、第一大臼歯(6番目の歯)がないケースで、その前後の歯を支えとするものも適応できます。
また、第二大臼歯（7番目の歯）残存のハードルもなくなります。
費用
15,000円程度
※費用は保険診療を行った3割負担の方の場合です。
※金額はその部位の治療費用であり、その他の費用は含まれておりません。
※標準的な治療の目安であり、お口の状況により変わります。
